医者のための歯科診療の手引
Ⅹa因子阻害薬と抜歯
第Ⅹa因子阻害薬
リバーロキサバン(イグザレルト)
アピキサバン(エリキュース)
エドキサバン(リクシアナ)
これらの服用患者でも、原疾患が安定し、至適量が投与されている患者では、第Ⅹa因子阻害薬を継続投与のまま抜歯行っても、適切な局所止血を行えば重篤な出血性合併症を発症する危険性は少ないとされていますが、症例報告が少なく、注意が必要です。
抜歯の時刻は
ダビガトラン同様に内服6時間以降、可能であれば12時間以降に抜歯することが進められています。
第Ⅹa因子阻害薬の抗凝固作用とPTとは因果関係があるという報告がありますが、現状では抜歯後の出血性合併症予測の指標にはなっていません。
特に注意する場合
● 梗塞症発症のハイリスク群(CHADS2スコアが2以上)
● 高齢者
● 腎機能障害を有する患者
● P糖蛋白阻害薬服用患者
● 抗血小板薬併用患者
などでは抜歯後の出血性合併症を発症する可能性が高くあるのはダビガトラン同様であり、ヘパリンなどによるブリッジングの必要性についても考え、歯科医院からの問い合わせなどが来た場合には、充分以上に注意することを伝え、必要ならば歯科大学病院などへの紹介を進めることも重要かと思われます。
リバーロキサバンは特に休薬はハイリスク
ROCKET AF試験において、心房細動患者の脳卒中または全身性梗塞症の発症抑制では、リバーロキサバンはワルファリンに対し非劣勢を示しましたが、試験終了後の標準的治療への移行期間中に、リバーロキサバン投与群において脳卒中あるいは全身性梗塞症リスクが有意に上昇しています。(ワルファリン1.73%に対し、リバーロキサバンは6.42%)
ワルファリン以上に休薬に対するリスクが大きいことに強く配慮するべきです。
