タンパク質・糖質・脂質・ミネラル・ビタミンの五つの栄養素が5大栄養素です。特に糖質・智歯・タンパク質を三大栄養素ということもあります。
タンパク質
アミノ酸が多数結合したもので、体の20%の重量があります。筋肉をはじめ、皮膚や内臓など体のすべての構成成分です。酵素や免疫を構成する抗体もタンパク質です。タンパク質を構成するアミノ酸は、20種類。バリン・ロイシン・イソロイシンなど体内で作り出すことができないものは必須アミノ酸と呼ばれ、肉や魚・大豆などから摂取する必要があります。長時間にわたる運動などでもともとのエネルギー源である糖質が不足するとタンパク質もエネルギーとして使われていきます。大人の摂取量は男性で60g・女性は50g 一日に必要です。
糖質
エネルギー源として最重要です。ブドウ糖や果糖などがあります。ブドウ糖は炭素と酸素が結合し輪になりこれに水素が結合した構造です。血糖値の糖はこのブドウ糖のことです。ブドウ糖が二つ結合すると麦芽糖、多数鎖のチェーンのように結合したものが、でんぷんです。
過剰に摂取すると、脂肪に変換され、体に蓄えられます。ただ逆に、脂肪からブドウ糖を作ることはできません。
栄養学では炭水化物と呼ぶことも多いです。ただ炭水化物は糖質に食物繊維も含めた呼び方です。砂糖も糖質の一種で、α-D-グルコースとβ-D-フルクトースが結合した二糖類(C12H22O11)です。
脂質
脂質は身体を形作っている細胞膜の構成成分で、ビタミンやホルモンも脂質でできているものもあり、体の機能や生理作などに重要な働きをします。リノール酸やリノレン酸など体では合成することができず、食べ物から取らなければいけない必須脂肪酸もあります。
脂質は細胞エネルギー源としても重要です。1gの糖質やタンパク質の持つエネルギーは4kcalですが、1gの脂質は2倍、9kcalのエネルギーを発生してくれるなど、高カロリーのエネルギー源です。ただ、脂肪単独ではエネルギーとして利用できず、糖質と一緒にモスことが必要です。脂質をとりすぎると血液中に脂質が過剰に増え、血管壁に脂質が分解されずに残る事になり、高脂血症といった病気を引きを越してしまいます。
ビタミン
上記の三大栄養素と違い、微量で十分です。ただ、生命維持に欠かせない物質であり、不足するといろいろな病気を生じてしまいます。油に溶けるA・E・D・Kと水に溶けるB・Cに分けられます。ビタミン B 群は何種類かありますが、糖代謝やアミノ酸代謝に関わるものが多く、不足しないよう注意が必要です。ビタミンCも抗酸化作用や鉄の吸収率上昇など重要ですが、ビタミンCを合成できない哺乳類は、ヒト・アカゲザル・モルモット・インド果実コウモリの4種類だけです。つまり、犬や猫にとってはビタミンCはビタミンではなく、体内で合成可能です。
ミネラル
体を構成する成分のうち、炭素・水素・酸素・窒素以外の元素のことです。1日600mgは必要なカルシウムなどをはじめ、リン・カリウム・ナトリウム・塩素・をマクロミネラルといい、これに対し、鉄・銅・亜鉛・コバルトなど一日の摂取量が少なくていいものをミクロミネラルといいます。