ガンの治療など、大きな手術をする場合には口の中のクリーニングをすることが推奨されます。
口の中はとても細菌の多い場所です。歯垢(プラーク)1gには細菌が1000億匹存在します。口腔内が汚れていると、大きな手術の時に思わぬトラブルが起こります。
気管内挿管(人工呼吸器)
全身麻酔をする時は自発呼吸が出来なくなるので、人工呼吸器の管を口から気管に入れます。口が汚れていると、このチューブを通して口腔内細菌が肺に運ばれてしまいます。肺炎のリスクが高まります。
口の中のクリーニングすることによって、手術後の肺炎のリスクを減らすことができます。
前歯が折れたりしないように保護
この気管内挿管チューブを入れる時に、前歯に虫歯があると歯が折れたり、歯周病があると歯が抜けてしまったりする危険があります。歯を守るためのプロテクターを作ったり、隣の歯同士を一時的に固定して歯を保護することも行います。
手術後の食事開始をスムーズに
手術後、体力の低下なども悪影響して口内炎などの口腔内粘膜のトラブルが起こりやすくなります。口から美味しく食べることにより全身の回復を助けます。
また、口・ノド・食道などの手術の場合、手術後に傷口が感染を起こすリスクを減らせます。