気管支喘息
気管支喘息は、アレルギーなどが原因となり慢性的に気道(空気の通り道)に炎症を起こして気道が狭く敏感になっています。
ほこりなどのちょっとした刺激が引き金となって敏感になっている気道がさらに炎症を起こし、痰などが分泌され、息をするたびにヒューヒューゼイゼイし呼吸が苦しくなり、激しく咳き込んだりします。
歯科診療時の注意
● アスピリン喘息(アスピリンや非ステロイド系消炎鎮痛剤で発作が誘発されることが多い)の有無を、内科ドクターに確認する。
● 気管支の炎症がよくコントロールされている時期に歯科の治療を行う
● 定期的な治療薬を使用している場合は、必ずきちんと服用している事を確かめる
● 歯科治療の前に、内科主治医に投与可能な鎮痛薬・抗菌剤を確認すること
● 発作時に使う吸入薬を持っていれば必ず持参してもらう
気管支喘息の重症度
重症度 | 頻度 | 強度 | 夜間症状 | 吸入ステロイド |
軽症間欠型 | 週1回未満 | 軽度 短い | 月2回未満 | 低用量 |
軽症持続型 | 週1回以上 | 月1回以上日常生活や睡眠が妨げられる | 月2回以上 | 低用量 |
中等度持続型 | 毎日 | 週1回以上日常生活や睡眠が妨げられる | 週1回以上 | 中用量 |
重症持続型 | 毎日 | 日常生活に制限 | しばしば | 高用量/経口 |
重症持続型の場合、歯科大学病院での治療が必要になります
どの程度でも
● 過去に生命に危険のある発作
● 1年以内の入院がある場合
● 頻繁に救急受診がある
● アスピリン喘息がある
場合は、歯科大学病院での治療が安全です。
歯科治療中に喘息発作が起きた場合には
● 歯科治療を直ちに中止し、治療台を起し楽に呼吸できる姿勢にする
● 血中酸素濃度(SpO2)が90%以下に低下するようであれば、酸素吸入を行なう
● 持参している発作時の吸入薬を1~2パフ吸入させる
● 強い発作であれば主治医に連絡し、救急要請する