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おたふく風邪

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おたふく風邪(流行性耳下腺炎)

唾液(つば)をつくる唾液腺のうち、耳下腺や顎下腺が炎症を起します。このため耳の下やあごの下が腫れて痛くなります。たいてい両側とも腫れますが、片側だけのこともあります。腫れは1~3日でピークになり、1週間ほどで引きます。熱も3、4日で落ち着くことが多いです。腫れることで丸顔のおたふく面のようになるので、おたふく風邪と呼ばれています。

原因は

麻疹ウイルスの仲間である、おたふく風邪ウイルス(ムンプスウイルス)が原因で起こります。ウイルスに感染して症状の出る人は6~7割で、残りはおたふく風邪と分かる症状が出ずに済む人もいます。

感染経路は

唾液(ツバ)などを介してうつる飛沫感染で、非常に感染力が強いです。潜伏期間は2~3週間です。

症状は

感染者と接触してから2~3週間後に顔の腫れが現れます。
•風邪のような咳、鼻水
•発熱(熱が出ないこともあります)
•耳の前下にある唾液腺・耳下腺、下あごの下にある唾液腺・顎下腺(がっかせん)の腫脹
が特徴です。左右ともに腫れることが多く、診断の大きな決め手になります。ただ一方だけしか腫れない場合もあり、この場合は虫歯など歯科の病気と間違われやすく診断が遅れる場合もあります。ムンプスウイルスの抗体を調べる血液検査を行います。 腫れがひどくなくても、触ると痛がることが多いのも特徴の一つです。

治療法は

原因であるムンプスウイルス自体に対する特効薬はありません。かかってしまった場合は、症状を和らげる治療を行います。耳下腺が腫れて痛む場合は冷やしたり、痛み止めを服用したりします。

終生免疫

おたふく風邪は一度かかると抗体ができるので、一生に一度しかかかりません。

予防注射

おたふく風邪の合併症には厄介なものがあります。特に大人になってからおたふく風邪にかかると重度の合併症を起こすことがあるので注意が必要です。小学校に上がるまでにおたふく風邪にかからなかった場合は、予防接種で予防するのが効果的です。ムンプスウイルスに対するワクチンは、毒性を弱めた生きた病原体を注射して抗体をつくる「生ワクチン」で、1回の接種で9割の人に効果があります。2回の接種が推奨されています。1歳で1回、1回目の接種後2~6年たったら2回目を接種するのがよいです。

家庭で気をつけること

よく噛まないと食べれないものは
負担になるので避けた方が良いでしょう。余計に痛くなりやすいです。痛みが強いときは噛まずにも食べれるもの。スープやプリンおかゆ豆腐グラタンなどが良いでしょう。
入浴は高い熱がある時や痛みが強い時は避けた方が良いです。
腫れている間は他の子にうつしてしまうので気をつけてください。腫れてから少なくとも5日程度は休ませた方が良いです。

おたふく風邪の合併症

髄膜炎

無菌性髄膜炎が約50人に1人の割合で起こります。これを発症すると強い頭痛を訴え、嘔吐することもあります。

脳炎

おたふく風邪患者の500人に1人に起こり、脳そのものが炎症を起こします。意識がなくなったり、痙攣が起こったりします。死亡に至る例もあります。てんかんや発達障害などの後遺症を残すことがあります。

難聴

1万人に1人とも1000人に1人とも研究によってばらつきがあります。片方の耳だけに起こることが多く、発見が遅れやすいのも特徴の一つです。子供を呼んでも振り返らないなど気になる点があったら耳鼻科への受診をしてください。

膵炎(すいえん)

膵臓はたんぱく質を溶かす消化液を作ります。炎症を起こすとこれが血液中に溶けだし全身の臓器を破壊してしまいます。放置すると命に関わるような腹膜炎を起こすことがあるので、強い腹痛や嘔吐がある場合は早めに医療機関に相談してください。

大人・妊婦のおたふく風邪

大人のおたふく風邪は子供に比べて重症化しやすいのが特徴です。かかったことのない人は抗体を調べるなどして、必要ならば予防接種を受けることを強くおすすめします。

睾丸炎

小児のおたふく風邪ではほとんど見られませんが、15歳以上の男性の約30%が併発します。睾丸が炎症を起こし、痛みと腫れを伴い、発熱します。炎症を起こした睾丸はその後部分的に小さくなることがあります。この場合でも精子は作られています。まれに左右両方の睾丸が大きなダメージを負うと「無精子症」といわれる不妊症の原因となることがありますが、多くは精巣の片側だけなので必ず不妊になるというわけではありません。

卵巣炎

成人女性の約7%が卵巣炎を併発します。おたふく風邪の症状と同時に、下腹部痛がみられます。重度でなければ治癒後正常に排卵されますし、大抵は片方だけで起こります。ですので不妊になることは稀です。

妊婦・妊娠中のおたふく風邪

世間一般で騒がれているほど、赤ちゃんの奇形にはつながらないと考えられています。ただ、妊娠初期におたふく風邪になると流産の危険が高まるとされています。

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