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カルシウムは摂取するだけでは骨は強くなりません

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元素記号 Ca ・原子番号 20・原子量 40.078。周期表2族・アルカリ土類金属の1つ。金属ですが、金属としては安定せず水とも反応します。生物の基本的な必須元素で成人男子で約1kg、体重の約1〜2%をしめます。体内では99%が歯と骨に存在し、残りの1%は血液や細胞内に存在し、ヒト血清の正常値は4.5〜5.3mEq/lです。

生理作用

筋肉や心臓の機能に重要な働き

筋肉はカルシウムイオンの濃度によって収縮したり緩んだりします。カルシウム濃度が高まると、ミオチンフィラメントがアクチンフィラメントに引き寄せられ筋肉が収縮します。

血液凝固因子の一つです

 けがをすると血液は固まり傷をふさぎます。でも血管の中で血液が固まってしまっては大変です。血栓になってしまいます。このため、血液が固まるためには10以上の複雑な要因が重なって起こるのですが、この一つにカルシウムイオンがあります。

血液のアルカリ性を一定に保つ

 酸やアルカリは pH で表されます。7が中性で数字が減ると酸性、増えるとアルカリ性を表します。血液はほんのわずかなアルカリ性です(pH7.35~7.45)が、範囲から逸脱すると不整脈を起こしたり、心臓の機能が極端に低下したり、生命維持に危険を生じます。血液の pH を一定に保つのにカルシウムイオンは重要な働きをしています。

不足すると情緒不安定、神経過敏を引き起こします

ただ、カルシウムが足りているのにイライラしたり怒りっぽい人にカルシウムを投与しても治るわけではありません。

唾液の分泌にも関係しています

 唾液や消化液の分泌は、分泌細胞内におけるCa2+濃度の上昇によって引き起こされることが知られています。カルシウムが少ないと唾液の不足を生じます。唾液は口の中の食べかすを洗い流したり唾液そのものに殺菌力があるので、口腔の歯の健康を維持するのにとても大切です。

ただ、血液中のカルシウムが不足しても骨に蓄えられているカルシウムを取り崩すので通常は不足することはありません。ただ骨のカルシウムが減ってしまうので、カルシウムを適切な量摂取するのはとても大切な事です 。

なぜカルシウムの摂取が推奨されるのか

日本人はカルシウム不足

 日本人の栄養素の摂取量の中でも所要量を満たしていないのがカルシウムです。原因として
① 日本は火山でまた雨の多い気候のために、土壌に含まれるカルシウムが海に流されてしまい、そこに育つ農作物にカルシウム含有量が少ないです。
② 牛乳などの乳製品の摂取量が少なく、また主要なカルシウム源である骨付きの魚を食べる量が減ったことがあります。
③ 飲み水がカルシウムの少ない軟水で水からの摂取が期待できない。
④ リンを多く含む肉や加工食品を口にする機会が多くなり、余分なリンがカルシウムの吸収を抑制している。

カルシウムはどの位とれば良いの?

カルシウムの食事摂取基準
性別 男性 女性
年齢(歳) 推奨量(mg/日) 推奨量(mg/日)
1~2 400 400
3~5 600 550
6 ~7 600 550
8~9 650 750
10~11 700 700
12~14 1000 800
15~17 800 650
18~29 800 650
30~49 650 650
50~69 700 650
70以上 700 600

妊婦さんやおっぱいをあげているお母さんは

 2005年度版日本人の栄養摂取量カルシウムの摂取量が変わりました。
今までカルシウムの摂取量は妊娠中300mg、授乳中は500mgと増加するようにいわれていました。ところが2005年より食品成分表の基準が変わり、カルシウムは多くとる必要がないということになりました。
その理由は、妊娠中は腸管からのカルシウムの吸収率が著しく上昇することが分かったからです。妊娠前に比べると2倍ぐらい吸収率がよくなります。ホルモンのエストロゲンやビタミンDが高くなりその結果、妊娠すると吸収率が良くなることが明らかになったのです。
 二つめの理由として妊娠中カルシウムを含む食品を多く食べても尿で排泄される量が増えるからです。妊娠中にサプリメントでカルシウムを大量に摂ると、まれに泌尿器系の結石を起こすことがあることもわかってきました。
ただ、もちろん不足していいというわけではありません。1000ミリグラムに近い量は取りたいものです。

カルシウムを多く含む食品は

乳製品、大豆・大豆製品、小魚、野菜、海藻類などです。

牛乳 1本(200g) 220mg
全脂無糖ヨーグルト 1/2パック(100g) 120mg
アイスクリーム 1個(100g) 140mg
カマンベールチーズ 1/3切れ(30g) 138mg
豆腐(もめん) 1/3丁(100g) 86mg
厚揚げ 1/2枚(100g) 240mg
油揚げ 1枚(25g) 78mg
納豆 1/2パック(50g) 45mg
うるめいわしの丸干し 1尾(30g) 171mg
うなぎのかば焼 1串(100g) 150mg
ししゃも(生干し、焼き) 1尾(20g) 72mg
しらす干し(半乾燥品) 大さじ2(10g) 52mg
しじみ(生)殻つき (50g) 120mg
えだまめ(ゆで)さやつき (100g) 76mg
ほうれん草(生) 1/4把(80g) 39mg
切干し大根 (20g) 100mg
大根の葉(生) 50g 130mg

日本食品標準成分表(七訂)より

過剰症にも注意が必要です

18歳以上は、カルシウムの上限値が2300mg に定められています。
カルシウムは過剰摂取したとしても、ビタミンDや副甲状腺ホルモン、カルシトニンの作用で副作用が起きないように体が調整するので、問題が起きることは少ないと考えられています。普通の食生活では、そこまで大量にとること自体が難しいですが、サプリメントなどで日常的に過剰に摂取した場合、過剰症になる可能性があります。
初期症状としては、便秘・吐き気・嘔吐・腹痛・食欲減退・多量の尿などですが、
重症になると、・錯乱・情動障害・意識の混濁・幻覚・昏睡・脳の機能障害・筋力が低下・不整脈などを起こします。
長期に過剰摂取を続けると、・腎結石や泌尿器系結石・腎不全・心臓障害・動脈がカルシウムで石灰化し高血圧・筋肉の収縮が悪くなる・他のミネラルの吸収が低下・尿路感染などを起こしやすくなるとされます。
サプリメントで摂る場合は、食事の不足分を補う程度にとどめ、大量に摂取をしないように注意が必要です。

カルシウムの不足症

カルシウムが不足しやすい人は

● インスタント・レトルト食品を食べる機会が多い。糖分の摂取が多い
● インドア派で運動をほとんどしない
● 逆にハードなスポーツや肉体労働をしている
● ストレスが多く、生活リズムが不規則
● 高血圧やリューマチなど

カルシウム不足による自覚症状

まぶたの痙攣
寝つきが悪くなる
足腰が痛む
こむらがえり(足がつりやすい)
転びやすくなった
身長が縮んだり、腰が曲がった
食欲低下
動悸や息切れしやすい

カルシウム不足による病気

認知症 脳細胞の死滅、活性低下
白内障 眼球にカルシウムが沈着する
糖尿病 インシュリンの分泌力の低下
ガン ガンを抑えるナチュラルキラーT細胞の活性低下
アレルギー 免疫細胞のバランス低下
腎臓結石や尿道結石 腎臓や尿道にカルシウムが沈着
肩こり、頭痛 血管にカルシウムが沈着し血行が悪くなる

カルシウムパラドックス

 カルシウムの摂取量が足りないと血液中のカルシウムは減少し、血液中のカルシウム濃度の低下します。体にとって一大事ですので、副甲状腺ホルモンが分泌されます。このホルモンによりカルシウムの貯蔵庫でもある骨から取り出し、血液中に放出し、血液中のカルシウム濃度を一定に保とうとします。一時的なものであれば特に問題はありませんが、カルシウムの摂取が長期に及ぶと常にカルシウムが骨から溶かし出されることになります。骨密度が低下した状態になります。これが骨粗鬆症(こつそしょうしょう)です。
副甲状腺ホルモンが分泌され続けると血液中に過剰にカルシウムが放出され続けます。これにより余分なカルシウムがが血管や脳、軟骨などのに入り込んでしまうのです。
不思議な事に、カルシウムの摂取量が少ないのに、血中のカルシウム濃度が上がってしまいます。このような状態を「カルシウムパラドックス」といいます。
腎臓や尿道にカルシウムがたまって結晶化してしまうのが結石です。カルシウムの過剰摂取により、余分なカルシウムが排泄されることにより起こることもあるのですが、実際にはカルシウムの摂取量が不足してることが原因で起こる場合が多いと考えられています。

不足しても過剰でもいけないのです

 食べ物すべてが同じです。どの栄養素も少なくすぎても困りますし、逆に取りすぎても良くありません。ありすぎて困らないのはお金ぐらいのものですかね。こんな話を、田中歯科医院でお話したら、「いやー先生お金もありすぎると困るんですよ」と、真面目な顔して言った患者さんがいました。一度言ってみたい台詞です(^_^;)。

カルシウムは吸収されにくい物質です

正常な状態で体から排泄されるカルシウムは一日150~180mg と考えられています。ところが1日600mg以上をとる必要性があります。この差が実は吸収力の悪さです。食べたカルシウムの半分も吸収されていません。

カルシウムの吸収率

・  ~14才 40~70%
・15~60才 30~40%
・60才~   30%未満
若い方や、妊娠授乳中は、カルシウムの吸収率が良いのですが、年齢が進むとどんどんカルシウムを吸収しにくくなります。
また食品によっても吸収率がかなり違います。
・野菜   19%
・海藻類 19%
・小魚類 33%
・乳製品 40%
カルシウムの摂取量に注意しなければいけないのは当然ですが、カルシウムの吸収率の向上にも目を向ける必要があります。

胃腸の調子が良いこと

カルシウムは胃酸でイオン化され、吸収されやすい形になります。小腸上部でビタミンD の力を借り吸収され、小腸下部では濃度差により吸収されます。ですから、胃腸が荒れていれば当たり前ですが吸収できません。

ビタミンD

ビタミンD を多く含む食品

鮭、にしん、さんまなど青魚に多く含まれます。また、天日干ししたシイタケやキクラゲにも多く含まれます。

体内でも合成できます

実は、ビタミンと言いながら体内で合成することが可能です。太陽光に含まれる紫外線、その中でもUV-Bと呼ばれる波長の光を皮膚が受けると、皮膚の内部でコレステロールからビタミンDが合成されます。紫外線による皮膚癌などの問題がクローズアップされ、日光浴が良くないとの風潮が強くなっていますが、ある程度、週に2、3日、30分ほど半袖短パンで外出するのは、ビタミンD 合成に有効です。オフィスワークで外に出ることが少ない人はビタミンD を積極的に取る必要性があります。

ビタミンD の過剰症

腸管からのカルシウムの吸収が促進されるために血中カルシウムの濃度が上昇し、それに伴って血管壁、腎臓や脳などにカルシウムが沈着します。その結果、食欲不振、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、多尿、口の渇き、昏睡(こんすい)やけいれんが認められます。
結局はカルシウム過剰症を起こすのです。ビタミンD は水に溶けず油に溶ける性質があるため、過剰に摂取すると排泄しづらく、注意が必要です。食べ物から摂る分には過剰になるほど取りすぎは稀ですが、サプリメントから摂取する場合は充分注意が必要です。とにかくほどほどにが一番です。

腎臓や肝臓が健康であることも大切です

ビタミンD は肝臓でそしてその次に腎臓で水酸化を受け、活性型のビタミンD となり働きます。肝臓や腎臓の機能が低下すると活性化されにくくなります。

すいません。カルシウムの話まだまだ続きます。

血液から骨へ

 骨はカルシウムの貯蔵庫ですから、骨の中にカルシウムが出たり入ったりもします。預金通帳の残高と一緒です。たっぷり骨の中のカルシウム残高を増やしておく必要性があります。貯骨ということです。骨も新陳代謝をしています。1年間で約20%の骨が入れ替わると考えられています。古くなった骨を壊す破骨細胞、そして新しく骨を作る造骨細胞、このバランスが超ずに取れている事が必要です。このためには、骨に対して適度な刺激が必要になります。

運動をすること

筋肉が収縮して、骨が動きます。筋肉が強くなると骨も強くなっていきます。
 運動によって骨に負荷が加わると、骨に弱いマイナスの電気が発生してカルシウムが骨に吸収され、骨密度を高めます。また体を動かすことで骨の血流がよくなるため、骨芽細胞の働きが活発になり、骨が作られやすくなります。
テニス、ウオーキング、ジョギング、筋力トレーニングなどのような、骨にかかる負荷が適度に大きく、繰り返す動作が効果的です。しかし、日常生活の中での階段の上り下りや歩行などの適度な動作も、骨密度を高めるためには有効です。田中歯科医院では、訪問診療も積極的に行っていますが、車は使わずに自転車、そしてエレベーターを使わずなるべく階段でお伺いします。普段のちょっとしたことで骨密度を上げることができます。
ただし、長期な過度な運動は骨に負荷を与えすぎるので疲労骨折などの原因にもなります。物事ほどほどです。

水泳では骨密度は上がらない

 水の浮力が体を支えてくれるので、あまり骨に負荷がかからないことから、水泳は骨密度は出ないというデータが出ています。ただ逆に、骨密度をあげる運動は関節に対しても負荷が大きくなります。体重の重い人がいきなり長距離のジョギングをすれば間違いなく膝にトラブルを起します。
 水泳は膝などの関節に大きな負荷を与えず、全身を使うとても良い運動です。一つの運動に固着せず、いろいろな運動を行うことが望ましいのです。心臓などに不安を抱えている人は、まず内科の先生に相談するなど、そして、ウォーキングなどの負荷の小さな運動から少しずつ始めるのが良いと思います。
 運動に慣れていない方は、熱中症の予防も注意し、軽めの運動からで良いのですが、散歩だけで満足しないようにしたいものです。

METs(メッツ)

読書などリクライニング  1.0 METs
電車の中で立っている   2.0
ストレッチやヨガ     2.5
ゴルフで打ちっぱなし   3.0
自転車          3.5
早いウォーキング     4.0   
ラジオ体操        4.5
軽いジョギング      6.0
ランニング        8.0 
4.0以上が活発な身体活動とされます。
このメッツという単位に時間をかけたものを、エクササイズと呼んでいます。例えば、軽いジョギングを30分やれば6.0×0.5時間=3エクササイズということになります。厚生労働省は、一週間に23エクササイズ以上行うことを推奨しています。そのうち4エクササイズは、活発な運動を行うことが良いとされています。
運動することは、気持ちが良いものです。骨のために・健康のためにと運動するのでは長続きしません。運動すること自体が居心地のいい時間で、楽しいから運動するという気持ちが大切です。

道具にもこだわってください

 ジョギングやウォーキングをするのであれば、良い運動靴を選んでいただきたいものです。アシックスのニューヨーク2000やゲルカヤノという靴は、靴底にゲルが入っています。着地時の衝撃を吸収してくれるので膝に負担がかかりません。また、ワコールは下着メーカーとして有名ですが、スポーツ用のタイツもすぐれており、CW-Xというシリーズがあります。腰や膝などを保護する力が強く、おすすめです。

ケイ素

原子番号 14 元素記号は Si シリカ、シリコンとも呼ばれる物質であまり知られていませんが、人間の体も約7g のケイ素が存在し、強い骨や、つややかな皮膚・爪・髪の毛を作るのに必須の物質です。また、腱(アキレス腱が有名ですが)や腱膜に多く、コラーゲンが結合するのに必要な物質と考えられています。。

骨密度増加にカルシウム以上の効果がある

米英共同のフラミンガム研究では、ケイ素の摂取量が多い(一日40mg以上)グループは少ない(一日24mg未満)グループに比べ大腿骨の骨密度が10%近い高いという結果が出ています。
骨の形成において、最初は下地となるコラーゲンやグルコサミノグルカンなどが合成されますが、この段階で造骨細胞に大量のケイ素が含まれている事から、骨形成の初期に重要な役割をしていると考えられています。

ケイ素を多く含む食品

正直あまり言いたくないのですが、ビールです。麦芽を原料としていますので、水溶性ケイ素が飽和状態に近いほど含まれています。ほどほどの飲酒はよいのですが、一日100ml 程度が好ましいとされています。
現在の食生活は、パンもお米も表皮を除去してしまうためあまり含まれません。 小麦(全粒) じゃがいも きび からす麦などに多く含まれ、とうもろこし、パセリ、アスパラガス、きくいも、などにも存在します。

骨はカルシウムだけではありません

人間の骨の成分は、カルシウム、リンなどの無機質(骨塩)45%、たんぱく質30%、水分25%です。
ですので、ただカルシウムだけのことを考えてもダメです。糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル、すべてがバランスよく適切な量(多すぎず少なすぎず)取ることが必要です。

マグネシウムも大切です

マグネシウムは、体内で25g 存在しますが、リンと結合しリン酸マグネシウムとして骨や歯の構成成分となり、また骨や歯の強度を増す役割があります。体内のマグネシウムが不足すると、カルシウムと同様に、骨に蓄えられているマグネシウムが使用されます。しかし、骨にあるマグネシウムが血液中に流出する際は、骨にあるカルシウムも一緒に流出してしまうため、結果として骨が弱くなります。
マグネシウムは豆類や藻類、魚介類などに多く含まれます。このほか小麦胚芽、脱脂粉乳、抹茶などにも多く含まれます。
成人男子の推奨量は340mgで成人女子は270mgです。マグネシウムは尿や汗として体外に排出しやすいミネラルなので、汗を多くかく方は注意が必要です。 また血中アルコール濃度が上昇するとマグネシウムの尿への排泄量が増加することも知られているので、お酒はほどほどに。

リンの取りすぎにも注意しましょう

骨はリン酸カルシウムです。当然リンも骨の構成成分として重要性が高いです。しかし、リンは肉、魚介、卵、牛乳・乳製品などに多くふくまれ不足することは考えにくい成分です。加工食品やスナック菓子、清涼飲料水やファーストフードなどの食品添加物として多く使用されており、リンの過剰摂取のほうが問題です。
カルシウムとリンは血液中で1:1~1:2のバランスで存在していますが、過剰摂取によりリンが血液中に増えすぎると、体は骨に蓄えられているカルシウムを血液中に放出してバランスを保とうとします。この結果、カルシウムが骨から溶け出し、リンとともに尿に排泄されてしまいます。骨密度の低下をきたす大きな原因になります。

最後に歯科との関係

長い文章を最後までお読みいただきありがとうございました。歯そのものは一度完成されると、骨と違い、生理的な作用によってカルシウムが歯から血液などに溶け出すことはありません。ただ、歯を支えているのは顎の骨、歯槽骨です。
歯周病は、歯を支えている骨が崩れて壊れていく病気ですが、骨粗鬆症があれば当然ですが顎の骨も壊れます。
全身骨粗鬆症で骨がスカスカなのに顎の骨だけ丈夫で立派だということはありえません。我々浅草の歯科医が全身の健康にうるさく注意を払うのは当然のことなんです。

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