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歯はなんでしみるの

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虫歯

初期の虫歯は、ほとんど自覚症状はありません。放置して深く進行するようになると、神経(歯髄)に障害がおこりはじめます。初期は、冷たいものに、ひどくなると、甘いものや熱いものに過敏になるようになります。瞬間的な症状から、持続する症状へと変わっていき、最後にはずきずきといたみだします。

我々歯科医でも虫歯を見つけるのは難しいです

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金属の詰め物が、歯に装着され、一見するとキチンと入っているようにみえます。でも、よく見ると継ぎ目から虫歯がおこっていて、詰め物をはずしてみるとかなり虫歯が進行しています。
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治療法

この歯は、なんとか、神経をとらずに、治療を進めることができました。
崩れている虫歯の部分(軟化象牙質)を除去し、神経の保護材をいれ、その上から金属の詰め物(インレー)を装着しました。


くさび(楔)状欠損

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鉛筆で字を書くと、先端がすりへります。歯もおなじように、歯ぎしりや歯のくいしばりなどによって、歯の根元に応力が集中し、歯の根元の部分に微細な砕けを生じて、楔(くさび)のように削れてきます。
この部分から刺激が強く伝わり、しみることがあります。

治療法

保護剤をいれ、上から樹脂で補強します。咬む力のコントロール(食事をゆっくり優しく食べる、歯ぎしりをコントロールするナイトガードを寝るときに装着してもらうなど)に注意してもらいます。
また強すぎる歯ブラシも原因となるので、適切な歯ブラシ圧、動かすスピードに注意してもらいます。


歯ぐきの退縮

18_22歯周病は、歯を支えている骨(歯槽骨)や歯ぐきが壊れていく病気です。歯周病の進行とともに、歯の根が露出してしまいます。
くさび状の崩れを生じないまでも、歯の根っこが露出するとそれだけで沁みるのです。
本来、体は皮膚で覆われています。皮膚が変化した、爪や髪の毛などは痛みを感じません。歯の表面のエナメル質も同じで、痛みを感じることはありません。
でも歯ぐきが退縮してしまうと、エナメル質の中にある構造体、象牙質が顔を出してしまい、この部分が過敏に反応するのです。

対応法

 本来、露出しても、唾液の中のカルシウムなどが露出した象牙質に張り付き自然に治ることがおおいのですが、酸性の飲み物や食べ物が多いと長引く場合があります。
歯垢が付着していると、ばい菌の出す酸の影響が強くでるので、適切な歯みがきに注意したり、凍み止めの成分の入った歯みがき剤を使ってもらったりします。


歯の破折


大きな力がかかると、骨折と同じように歯も折れてしまいます。骨と違い、治癒しません。抜歯につながることも多くあります。ただこのように、はっきりとした破折が確認できる場合は稀(まれ)で、ちいさなヒビが入っている場合が多いです。

抜歯の原因でもワースト3です


 平成30年に行われた、8020推進財団(日本歯科医師会が提唱した公益財団法人)の歯を失う原因の調査データです。意外と多いことがわかります。同様の調査は平成17年にも行われていますが、このときは11%でした。増加した理由ですが、歯の破折そのものが増えたのもありますが、歯の中を直接観察する顕微鏡が開発されたり、歯科医師の間でも以前はあまり認知されていなかった、「歯の破折」そのものが認識されるようになったのではないかと考えられています。

歯科医師でもはっきり破折を認識できぶ場合はまれです


 一見すると、ひびはわかりませんが、光をあてる方向を調整すると、はっきりとひびが確認できます。ただこの程度のひびは、だれにでもあります。表層のエナメル質でひびが止まっているので、症状も無く 特に処置の必要もありません。
 ただ観察できる歯冠でなく、歯根部に破折があるとまず発見できません。X線写真を取っても確認できません。エナメル質ではなく歯の内部の構造体の象牙質にひびが入っている場合は、細菌やその毒素が神経(歯髄)に染み込んでいき、歯髄の炎症を引き起こします。ひびが大きくなりひどくなれば、強い歯髄炎を起こしてしまいズキズキとうずく痛みになることが多いのですが、初期の小さなひびの場合は、「歯がしみる}程度の症状が続くことがあります。原因不明の知覚過敏症と診断されてしまうことがほとんどです。

処置法

 原因がよくわからないが、強い痛みがつづきやむを得ず抜歯する場合もあります。この抜歯した歯をよく観察してみて初めて、ひびが入っていることを確認できることがあり、「あー、歯の根が折れていたのが原因だったか」と抜歯してみて初めて原因が破折であることを認識できる症例も実は多いです。
 歯が口腔内に植立している状態で、歯根の破折を確認できるようであれば、症状もしみる程度では済まず、もっとひどい、歯が疼いて眠れない、歯ぐきがひどく腫れるといった症状になります。
患者さんからの問診や、他の歯の状態などから、「もしかしたら、歯の根にひびが入っているのが原因かもしれない」と想像して対応するしかありません。
 このように、症状・疾患は存在するが、その原因が明らかでないものであることを「本態性(ほんたいせい)」と呼びます。 本態性高血圧症・本態性高体温症などと使われますが、原因が判らないので、治療も対症療法(原因を処置するのではなく、症状を緩和するだけの治療法)にならざるをえません。
 歯がしみる場合、虫歯や歯根露出した部分を保護します。それだけの処置で治まらない場合は、金属が入っていればその下に虫歯が生じていることを考え、また金属そのものが温度を通しやすいので、除去して確認し保護します。隣の歯との境目に生じた虫歯も発見するのがなかなか困難で、どこの歯医者でも注意深く観察しています。
 それでも治らない場合は、上記の「歯根破折」・次に説明する「歯の神経のキズ」・「神経痛」・「口腔乾燥」などを疑います。

神経のキズ

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電気器具のコードを抜く時、このように引っ張っては、いけないのはご存知のこととおもいます。線が傷み断線してしまいます。
歯の神経も同じです。無理をかけると神経が傷になってしまうのです。

歯の神経を傷にする原因

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100mは全力疾走できても、そのまま42キロははしれません。歯も同じで使いすぎると痛むのです。
ガムを10分咬むのはまだしも、2時間も3時間も噛み続ければ、歯も疲労します。
急激に過大な力をかければ、歯のねんざがおきますし、硬い物を好んで食べすぎたり、早食い、スポーツやストレスによる食い縛りも大きな原因になります。


治療に伴うもの

我々歯科医師は、注意深く治療をしていますが、どうしても避けられない副作用のようなものがでてしまうことがあります。
深い虫歯の処置で、神経を保存するべきなのか、除去してしまったほうがよいのか、判断に迷う事がよくあります。神経は、専門的には歯髄(しずい)と言いますが、血管なども入っており、歯の栄養供給、代謝をになっています(硬い歯も生きているのです)。神経を除去すると、この血管も除去することになり、歯が弱くもろくなります。治療の日数や費用も多くかかるようになるので、出来ることなら神経を保存したいと思っています。
思ったように、神経の炎症、過敏状態が回復してくれない場合もあり、やむなく神経除去に移行することもあります。

金属による場合

歯の補修には、強度を考えて金属を使う場合も多いのですが、金属は熱の伝わりが良いので、アイスなどの極端に冷たいものや熱いものには、過敏に反応しやすいです。日常生活に支障をきたさない範囲であれば、経過観察をする場合もあります。

ストレス

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 非定形型歯痛とよばれる、歯痛があります。精神的なストレスにさらされることにより、血液に含まれるカテコールアミンとよばれる物質が増加します。カテコールアミンが歯の周囲の血管に悪影響を与え、歯痛が起こると考えられています。
 また、ストレスが原因で無意識のうちに、歯を食いしばってしまい、歯に余計な負担をかけることになるのも原因の一つです。

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