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歯科恐怖症の方の上手な歯医者の受診方法

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誰しも、苦手なものの一つや二つあります。たまたまそれが、歯医者だというだけで、あなたは何も悪くありませんし、もう大人なのにと恥ずかしがることもありません。歯が悪いのだから歯医者に行かなくっちゃ、でも今一歩踏み出せない。歯医者を上手に受診する方法お話していきます。

自分に合いそうな歯医者を見つけましょう

これが難物です。前頁で話したように歯医者が多すぎるのです。選択肢が多すぎると人間はそこから一つを選択することが難しくなるのです。

あまりにも自宅から近い歯医者はさける

 近年、近所づきあいが希薄になったといってもやはりご近所です。中断したときに、道でばったり。想像するといやでしょ。そういっては失礼ですが、歯の治療の苦手な方は自意識の過剰な方が多い気がします。医療機関に対しては、個人情報丸出しです。医療人としての良識がありますから歯科医側は何も思わないのですが(守秘義務もあります)、「年齢がばれてしまう」なんてことを気にする人もいます。
歯科医院側は、まったく意識しないのですが、患者さんが気にされるケースが意外と多いです。ちょっと離れた歯科医院を選ぶのも良いかもしれません。

とりあえず電話して感じが良さそうだったら行ってみる

 怖がりの人ほど、電話で根ほり訊いてきます。「虫歯を治したいのですがどのくらいかかりますか?」
 治療の費用なのか、治療期間のことなのか、虫歯の程度によって1回で治る場合も、数回以上かかる場合も、抜歯しなければいけない場合もあります。まして電話に出るのは、受付のスタッフです。歯科医ではありません。
時々、初診の方で、「治療内容の話を聞きたいので、先生を出して下さい」とおっしゃる方がいます。今の歯科医院は予約制がほとんどで、歯科医はたいてい治療中です。1,2分なら可能ですが、長く対応することは不可能です。まして、どんな名医でも見たことない歯の治療内容は答えられません。一般的な治療法をお話するのがやっとです。「小さい初期の虫歯なら、一回で治せる場合もありますが、神経(歯髄)をとらなければならないほどひどい場合は数回以上かかります。拝見させて頂いてから、詳しくご説明いたします。もしお痛みなら早めにお約束おとりします。」こんな所がやっとです。
 電話では「なんとなく感じがよさそうだな」で充分です。あまりにも電話で詳しくさぐりを入れるのは無理です。
 電話するのも怖いと言うほどの歯科恐怖症の方もいます。そもそも電話自体が苦手な人も意外と多いんですよ。電話して雑に扱われたらどうしようと考えてしまうのですね。受付は、どんな大企業でも、顔そのものですから、当然丁寧です。でも歯科医院のスタッフはかぎられた人数で仕事をしています。会計中の患者さんがいても、すいません電話出てよろしいですかと対応していることもあるのです。相手の状態を考えながら電話する余裕も必要です。

さぐりに歯科医院を訪れてみるのも (^_^) です

 私もよくやります。忘年会など、同じお店ではつまらないので、良さげなレストランを訪れて、「すみません、今度、宴会で使いたいのでパンフレットありますか?」店の雰囲気を探りに行くことは多いです。
ここなら大丈夫かな、と思った歯医者さんに行って、「こんど、治療おねがいしたい(夫が、子供が、職場のスタッフがというのも手です)のでどうすれば、どういうシステムですか」と訊けばよいのです。

ちょっと無理そうだな、と思ったら、また来ますと帰っちゃえば良いのですし、がんばれそうだと思えば予約を取ってもよいでしょう。

正直に話す 要望を伝える

 私は、実は「強度の歯科恐怖症で、治療が怖くて怖くて、だいじょぶでしょうか。」
「初回は、口の中を診るだけで、怖いので、治療は絶対しないでほしいんですが、それでも診てもらえますか」とキチンと要望を伝えて下さい。
 歯科医側もプロですから、どの程度、歯の治療が苦手なのかは、数分お話すればわかります。「この初診の患者さん、とても歯の治療苦手そうだから、初日の今日は説明だけにしておくほうが良いな」と判断することもあります。ところがそういった患者さんにかぎって、「今日は治療してくれないんですか」とおっしゃいます。怖いので治療されたくないという思いと、1回でも早く治療を終わらしたいと矛盾した気持ちが混乱するのです。
 初回は、お話だけにしておくことをご自分から提案することをお勧めします。そして、それを受け入れてくれる歯医者を選ぶべきです。

説明をほどほどにしてもらう

 「よく説明してくれるのがが良い歯科医院です。」とよく評されます。でも、治療内容の説明は、起こりうる危険性のお話も含んでいます。たとえば、抜歯をすれば、熱が出たり、腫れたり、痛みがでたり、出血がなかなか止まらなかったりすることも時にはあります。外科処置ですから、起こってほしくないトラブルも起こりえます。当然、われわれ歯科医師は、細心の注意を払うの
ですが、患者さんの体調や体質などによっても結果に違いがでます。問題が起きたり大丈夫だったりします。
ときどき「絶対に腫れないと保障してくれれば歯を抜きます」という方がいます。気持ちはわかるのですが、それは無理な注文です。「まあ、だいじょうぶだろう」の気持ちでいてくれると良いのですが。それができれば、歯科恐怖症にはならないのですが、むずかしいですよね。
怖がりの方ほど、根ほりききたがります。かえってこわくなりますので、「先生、詳しくきくとかえって怖くなっちゃうので、リスクはまた今度ききますから、今日は簡単に説明して下さい。」とお願いするぐらいでちょうどよいのです。

質問攻めにしない

 虫歯は何本ありますか? 治療に何回通えばよいですか? 同年代の人と比べて歯周病の進み具合は? 治療費は全部でいくらかかりますか? まずは、エックス線写真を撮ったり、調べてからです。また、治療をしながら治療方針を決めたり、方法を変更したりします。
1回拝見しただけで、診断が確定するほど簡単ではありません。
また、色々ききすぎると、1つ1つの説明が頭に残らず、かえって混乱する方が多いです。不安だから早く知りたい よくわかりますが、それがかえって恐怖を増します。

簡単で時間のかからない楽な処置からはじめてもらう

 転んで、頭から血を流し、足をすりむいている人がいれば、頭の治療が先です。歯の治療も当然、重症度の高い所からはじめます。小さい虫歯より、放置すると近日中に抜歯になる歯があれば、当然そちらが優先です。
しかし、ひどい状態の歯の治療は、麻酔をしたり、口を開いている時間が長くつらいのが現実です。
「ひどい所から先に治療しなければならないのは、重々わかっています。でも、怖くて怖くてやっとの思いで通院してきているので、慣らしのつもりで、楽な小さな処置からお願いします。」と言えば良いのです。

静脈内鎮静法や全身麻酔

 鎮静剤を静脈内に点滴して、痛みや緊張、恐怖等を感じにくくする方法です。また全身麻酔で、恐怖の元である意識そのものを消失させて行う場合もあります。ただし、専門の麻酔医や、全身管理のできる施設が必要ですので、歯科大学病院など一部に限られてしまいます。
初めから、このような施設をご自分で探すのではなく、どうしてもだめな場合の最後の手段として取っておいてください。必要性があれば、今はどこの歯科医院でも、歯科大学病院と医療連携がとれていますので、紹介してもらえます。

私も歯科治療受けるのにがてです

 歯科大学を受験した時、面接で「なんで歯医者になりたいの」と訊かれて、「私は歯医者にかかるのが大の苦手で、大嫌いです。自分が歯科医師になれば、自分の歯、自分で治せますよね」と答えました。面接官の先生に「いやー、無理だよ」といわれ、「え、そんなにテスト点数悪かったですか」、面接官「そーじぁなくて、自分で自分の歯は治せないよ、お医者さんも盲腸の手術の時、自分で自分のお腹きれないでしょ、それじゃ切腹になっちゃうよ」、私「うーん、良く考えればそうですよね」、面接官「どーする、やめる」、私「まあ、受かってから考えます」、面接官「合格するつもりなんだ」 落語みたいな面接をした覚えがあります。
まあ、たかが、歯の治療です。気楽に肩の力を抜いて、がんばっちゃいましょう。
歯医者が怖いのはなぜ、どの歯医者がいいの?(前ページ①)
良い歯医者の選び方(つづき②)

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