人間の体の水分量は、成人で体重の約60%です。ただ、年齢が進んでいくと水分の保持力が低下していきます。
若いスポーツマンのアスリートの人は、引き締まった体をしていますが、実は水分の保持能力は高いのです。筋肉は意外な事に水分の保持能力がとても高い組織です。これに対して脂肪組織はエネルギーの保持力は高いのですが水分を保持する力はほとんどありません。またスポーツマンは普段から体を鍛えているために多少の脱水に対する抵抗力がとても強いです。
若い頃からあまり体を動かさずに年をとってしまった方は、体の中の筋肉量が少なく、充分な水分の保持能力がありません。こういった方が水をがぶ飲みすると、血液中の水分量が極端に増え、心臓に過大な負担がかかったり、体内に余分な水としてたまる(つまり、体にむくみが生じるということです)などかえって体の不調を起しやすいです。
つまり、若く体を鍛えている方は水分が多すぎたり、水分が足らなさすぎたりに耐える力があるのですが、活動力が低くもともと筋肉量の少ない方がご高齢になった場合には、水分がちょっと足らないとすぐ脱水を起こし、逆に水分がちょっと多すぎても負担が大きくなりすぎるのです。コントロールがとても難しいということです。充分ご注意ください。
体の中で利用可能な水(つまり生きている水)多く貯めるためには、食生活や体を活発に動かすことも大切なのです。