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抗がん剤による味覚の異常

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 がん細胞をやっつける一つの方法として、抗がん剤治療があります。ただ、がん細胞はもともと自分の体の細胞が、悪性化してしまったものですから、正常な細胞との差がすくなく、副作用が出やすいのが欠点です。
 抗がん剤の治療中は、舌にある味覚を感じる味蕾や、秋の情報を脳に伝える神経が影響受け、味覚が異常になることが副作用の一つとしてあげられます。また、口腔内粘膜の障害も起こり、味覚の異常もいろいろなパターンがあります。

味覚を感じない・味が薄すぎる

 隠し味ではなく、味のはっきりした料理の方が好まれます。ただ味つけがはっきりしている料理とは、塩分を多くするとか、砂糖を多く入れるという事ではありません。

味をはっきりさせる工夫は?

だしを効かせる

 鰹節を多く使い煮出した後、しばらくそのまま冷やすとよく出汁がでます(ただ魚くさくなるのが欠点ですが)。煮物にもみりんや日本酒を加える事でコクが深まります。また、洋風の料理ではバターを多めにすることで味がしっかりします。

柚子やレモンなどの柑橘類を利用する

 焼き魚などにカボスやユズなどを搾ってあげるのも効果的です。味覚は味だけではなく、香りも大切です。

お酢を上手に使う

 ピクルスやマリネは意外と簡単に作れます。お刺身と葉野菜があればささっとカルパッチョ、ワインビネガー・レモン汁・塩にこしょう少々、これでカルパッチョソースの出来上がり。ベビーリーフ・水菜・レタスなどの葉野菜、玉ねぎに、お刺身を盛りつけ、カルパッチョソースとオリーブオイルをかければ出来上がりです。申し訳ないほど簡単です。

抗がん剤治療中に生ものは食べて良いのかな?

白血球減少ガ、抗がん剤の3大副作用(脱毛、吐き気、白血球減少)の一つです。白血球が減少した際に最も気をつけることは、感染の予防策です。このため以前は、抗がん剤治療中には生ものは食べない方が良いとされていました。抗がん剤治療中は、マスクをつけることや、生ものを避けることなどを、病院から指導されることがいまだに多いようです。このマスク着用や、生ものを食べないようにすることの医学的根拠が乏しいとして、最近の海外の診療ガイドラインでは必要がないとされています。もちろん、生肉などは、普通の人が食べても食中毒や重症感染症を起こすことがありますので、お勧めできません。でも、日常的に食べる野菜やくだもの類などは、新鮮なものをよく洗って食べればまったく問題がないと思います。また、お刺し身やすしなども、新鮮で、衛生環境が整った調理であれば、抗がん剤中に食べてかまわないとの考え方が一般的です。

いろいろなお酢を工夫して

黒酢 熟成度が高くコクがあるまろやかな酸味が特徴です。うまみ成分が多いので酢豚など中華料理などこっくりした料理に向いています。
りんご酢 果物を発酵させて作ったお酢はいろいろあります。酸味が柔らかで香りがよいのでドレッシングなど生で食べる料理に適します。
バルサミコ酢 濃縮したぶどう果汁が原料で、独特の香りと強いコク・うまみが特徴的です。ナスを一口大に切って小麦粉まぶして、フライパンでちょっとソテーして、醤油・バルサミコ酢・砂糖で味付け。ズッキーニもいける味です。

具だくさん

ダイコン・にんじん・ゴボウ・たまねぎ・コンニャク・椎茸など具沢山のトン汁も人気です。食材を増やすことで、具の旨味がたくさんでて味に深みがでます。鶏もも肉・にんじん・ごぼう・こんにゃく・厚揚げ・しいたけ・たけのこ・ごま油・醤油・みりん・日本酒・砂糖 よく煮込んで出来上がり。さてなんでしょう。答えは筑前煮。

香辛料を上手に

 辛子あえや・梅肉あえ・カレー粉を少々など、味にアクセントをつけるのも効果的です。ただし、刺激が強すぎると、口腔粘膜が荒れやすいのでほどほどにしてください。

熱いものは苦手な事も

 口腔粘膜が荒れている事が多いので、熱いものや辛すぎるものは食べることが辛いこともあります。少し冷めた程度の料理の方が好まれる傾向があります。熱々の茶碗蒸しよりも冷製茶碗蒸しの方が美味しく召し上がっていただけるかもしれません。

味覚の変化は人それぞれです

味覚は酸味・塩味・苦味・旨味・甘味の5つの基本要素からなりますが、基本味に入らない、辛味(痛覚であり触覚に近い)もあり複雑です。

味が濃すぎると感じる場合

 当然薄味にします。化学調味料を使用するとピリピリと刺激を感じるという方も多くいます。

甘さを強く感じてしまう場合

 砂糖を入れなくても肉じゃがは美味しく作れます。みりんや砂糖を料理に使わない工夫もしてみましょう。

肉の味が苦手になる場合もあります

 獣臭くて食べられないという人も多いです。タンパク質はとても大切な栄養素の一つで一日60グラム程度は取りたいものです。魚・大豆製品・乳製品などにも多く含まれるので、豆腐やヨーグルトなどを増やすのも有効です。

朝昼晩三食決まって食べなければいけないわけではありません

 抗がん治療は体力勝負というところもあります。抗がん剤はがん細胞だけでなく、正常細胞に対しても副作用が強いのが難点です。マラソンや山登りにもエネルギーが必要なのと同じく、抗がん治療中は、普段よりもエネルギー量を多く必要とします。このため体力を維持する食事はとても重要になります。
 ただ、こだわりすぎると食べなければいけないという気持ちが強くなり、食事が苦痛になってしまいます。
食事のルールは無視。気分の良い時に食べられるもの・好きなものを食べるという気持ちで良いのです。でも歯みがきできればお願いします。

いつでも食べられるような工夫を

 今はちょっと調子が良いので、何とか食べれそうという時に食べれば良いのです。
おむすびやおかずを小分けにして冷凍しておくと、食べたいときに電子レンジでチンをすればすぐに食べられます。

口腔衛生管理も大切です

 口の中が汚れていると、味覚も変化してしまいます。また、誤嚥性肺炎は食べ物が肺に入って肺炎を起こすよりも、口腔内細菌が肺に入り込むことが原因となり起こる事の方が多いです。できるだけ口腔内は清潔に保ってください。
ただ、市販の洗口剤は強すぎる場合が多く、かえって口腔粘膜が荒れてしまい、逆効果になる場合もあるので使用に際しては近くの歯医者さんで相談してみてください。
抗がん剤の副作用の一つに唾液分泌の減少もあります。薄いレモン水や緑茶を飲んだりするのも効果的です。

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