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歯みがきする時、手を洗いますか? (インフルエンザ予防)

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カゼの予防に、手洗いが大切なのはなぜ ?

風邪やインフルエンザなど、感染症の多くは、“手”を介して体内に侵入することが多いのです。

患者さんが、咳をしたり・鼻をかんだり
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その患者さんの手に、ウィルスがいっぱい付きます
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その手で、電車のつり革や・エレベーターのボタンを触るとそこに付着
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インフルエンザのウイルスはそこで4~5日は生きています
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そこをさわった自分の指に、ウイルスが付着します
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皮膚からは、インフルエンザのウイルスは侵入できないので、まだセーフですが
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この手で、口や目をさわると、そこの粘膜からウイルスがはいりこみます

帰宅時や食事前だけではダメです

ほんとは、家の玄関の外に手洗いがあればよいのですが、そんな家みたことありません。手を洗うのは、家の中に入ってからになってしまいます。確実に家の中にウイルスを運びこんでいるのです。

歯みがきの時が、一番危ないかもしれません

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 歯みがきの時は、食事以上に手と口が触れてしまいます。糸ヨウジ(デンタルフロス)や歯間ブラシは、確実に手が口の中に入りこみます。
 口の中からノドの粘膜に、ウイルスが入り込みます。粘膜は皮膚ほどバリアー機能が高くないため、体内に侵入してしまうのです。
 浅草の歯医者でアンケートを取ったことがあるのですが、歯みがき前の手洗いの習慣がない人が、半数以上いました。歯みがき前の手洗い ぜひ、習慣になさって下さい。

マスクを過信しないでください

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 もう一つの感染経路として、飛沫感染があります。くしゃみ1回で、200万個の微細な粒子が飛び出します。もしインフルエンザにかかっている人ならばこの中にウイルスが大量に含まれています。インフルエンザのウイルスは1/100万㎜もの小ささですので、マスクでは防げません。でも飛沫の大きさは0.05mm程度ですので、なんとか高性能なマスクなら防げます。でもマスクと顔の間に隙間があったり、マスクを取り外す時に手で口を触ってしまったりしては意味がありません。また一度はずしたマスクを再使用するのもお勧めできません。

手洗いもていねいに

 駅のトイレなどで、手洗いを観察していると、水でさっと洗って数秒で済ましてしまっている人もいます。でも実は、水やお湯でサッと流すだけでは、細菌やウイルスは落とせません。
 石けんを使ったとしても、しっかりと時間をかけて、洗い残しがないように丁寧に洗わないと効果は半減です。運命線や生命線が危険なのです。雑な手洗いは、手の指紋やしわに潜んでいるウイルスや細菌を浮かび上がらせてしまうのです。
 指先、手の甲、親指、指の間と、洗い残しやすい部分も忘れずに、爪の間も念入りにお願いします。
 熱いお湯でゴシゴシ洗うのもいけません。皮膚の油分が奪われて、手荒れの原因となってしまいます。荒れた皮膚は、細菌が大変増殖しやすいことが分かっています。

二度洗いが効果的です

 なかなか時間をかけてしっかり手洗いをするのも大変です。一度丁寧に石鹸をつけて洗ったら、念のため、もう一度石鹸をつけて洗い直すと安全です。
さらに、きちんと手を洗っても、汚れたタオルを使うと台無しです。湿ったタオルで増殖した細菌が再び手に付着してしまいます。

アルコール手指消毒薬は

 インフルエンザウイルスは、外側がエンベロープという脂溶性の殻で守られています。アルコールは、インフルエンザウイルスの脂溶性の殻であるエンベローブにもなじんで破壊します。とても有効にインフルエンザウイルスを殺すことができます。(100円ショップなどで小さなスプレーを買ってきていれても有効です)

でも、ノロウイルスは手ごわいです

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 ノロウイルスは「ノンエンベロープウイルス」というタイプですが、アルコール消毒剤や熱に対する抵抗力が高いことで知られています。インフルエンザウイルスに比べて手ごわいのです。しかし、最近ではノンエンベロープウイルスにも有効な新しい「酸性アルコール消毒剤」が開発されています。写真はサラヤのハンドラボ 手指消毒スプレーVHです。効果の高い消毒剤でありながら、保湿成分(アラントイン)配合で手肌にやさしく、スプレーするだけで手指の洗浄・消毒が簡単にできますので、感染対策におすすめです。

口腔内をきれいに管理することも大切です

インフルエンザウイルスは、外側がエンベロープという脂溶性の殻に糖タンパクでできた2種類の突起が突き出ています。この突起が、ノドの粘膜にくっつくことで、ウイルスが細胞の中に送り込まれ感染に至ります。この時、口腔内の細菌の出すプロテアーゼという酵素が、手助けしていることが判明しています。口腔内細菌が多い、つまり口腔内が汚れていればインフルエンザにかかりやすいのです。

この他、気をつけたいことは

加湿器

インフルエンザウイルスは、生存する環境の状態により生存期間が異なります。
乾燥状態の空気中であれば24時間以上生存(数日間)しますが、湿度50%程度の空気中でしたら生存時間は8時間ほどとなります。空気が乾燥している冬にインフルエンザがはやるのはこのためでもあるのです。

家の中の消毒

アルコール消毒は。手だけでなく、身の回りの物にも便利に使用できます。ドアノブや、手すり・椅子・テーブル・トイレのレバー・便座・蛇口などをふき取るのも効果的です。

体調管理

・睡眠を十分とる
・規則的な生活
・栄養バランスの整った食事
・疲れをためないこと
も大切です。

うがいは

 厚生労働省など国の機関はインフルエンザ予防対策としてうがいは、現在、推奨していません。
外出後の手洗い・適度な湿度の保持十分な休養とバランスのとれた栄養摂取・人混みや繁華街への外出を控えるなどの記載はあるのですが、うがいの項目はありません。
くわしくは、「うかいは効果的?」(現在執筆中)をご覧ください。

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