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治験(薬が誕生するまで)

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 簡単な化合物ですむ薬は発掘されつくしたといっていいかもしれません。以前にくらべ、薬の候補の科学的構造も複雑になり、合成にコストがかかり製薬会社は大変です。
 有用そうな化学物質を研究し、その成分の有効性、安全性を基礎実験で確かめ、さらに動物実験を行っていきます。
 ひとつの有用な薬ができるまでに、10年以上もの歳月を要します。その間にかかる費用は約500億円ともいわれています。
 薬として産声を上げることが出来るのは、3万の候補のうちたった一つと言われます。ほとんどの候補物質は途中の段階で断念されています。
新規物質を開発し、理化学的研究を行い、候補を選ぶ「基礎研究」に3年、そして動物実験で、薬の効果や副作用、毒性を調べる非臨床試験を3年から5年かけて行います。
そして、動物や培養した細胞を使った実験などで効果や安全性を充分に確認した上で、参加を希望する方の意思に基づいて治験を行います。

臨床試験(治験)

治験薬(動物実験などで効果や安全性が確認された薬)が、実際に人間に有効であり、安全であるかを確認していく試験です。3〜7年もの長い期間がかかります。製薬会社は、治験を担当する医師が合意した「治験実施計画書」を厚生労働省に届け、厚生労働省がこの内容を調査し、問題があれば変更などの指示を出します。そして治験中に発生したこれまでに知られていない重大な副作用は、治験を依頼した製薬会社から国に報告され、参加されている患者さんの安全を確保するため必要に応じて治験計画の見直しなどが行われていきます。

フェーズ 1 (治験第1相)

少数の健康な人を対象に試験を行います。
「安全性」「吸収や代謝、排泄など」を確認することが目的です。このため、薬の薬効(効き目)については調べません。薬の濃度も動物実験の100分の1とか、少量から試され安全性が重視されます。

フェーズ 2 (治験第2相)

フェーズ1で安全性が確認されると、次は少数の患者に対しての治験が行われます。新聞の折り込みなどに入るボランティア募集はこの段階ではされません。目的とする病気で治療中の患者さんが、直接担当のお医者さんから紹介されるケースがほとんどです。
患者さんにとっては今までの薬になかった効果やより強力な効果を期待することができ、最先端の治療を受けられるチャンスといえます。また通常の診療に比べてより細やかな検査が行われるため、自分の病気の状態をさらに詳しく知ることも出来るのも利点です。治験薬を服用してる間の薬剤費などが軽減されるメリットもあります。
ただ逆に、今までの使用経験がないため、体質によっては効果がなかったり、副作用が強かったりする危険性もあります。

フェーズ 3 (治験第3相)

フェーズ2で安全性が確認されると、フェーズ2で得られたデータを元に、新薬の用法や用量が決められます。
そしてさらに大勢の患者を対象として行う治験がおこなわれます。様々な合併症をもつ患者さんも対象として含まれ、より多くの症例で治験が実施されます。

承認申請と審査

有効性・安全性が証明されると製薬会社は、厚生労働省に対して承認申請を行います。学識経験者(大学の先生など)で構成する薬事・食品衛生審議会の審査を通過した後、薬の値段がきまり、新薬として製造・発売することがやっとできます。これにも1~2年を要します

市販後臨床試験

市場にでてからも、試験はつづきます。薬と食べ物の相性や、アルコールとの関連性など、開発段階では予測しづらい問題などが調べられていきます。

治験を行う病院は


1.十分な医療・検査設備がある
2.専門の医師をはじめとして、薬剤師や看護婦などのスタッフが十分に揃っている
3.治験の内容を審査する委員会を利用できること
4.緊急時には直ちに必要な処置が取れるようになっている
上記の条件に当てはまった病院を、製薬会社が選びます。

お気軽にお問合せ下さい TEL 03-3875-4182 受付時間9:00-19:00
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