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シェーグレン症候群

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シェーグレン症候群とは

1933年にスウェーデンの眼科医ヘンリック・シェーグレンの論文にちなんでその名前がつけられた疾患です。
涙腺、唾液腺をはじめとする全身の外分泌腺に慢性的な炎症が起こり、外分泌腺が破壊されて目の乾燥(ドライアイ)や口腔乾燥症(ドライマウス)などの症状が出現する病気です。
 男女比は1:14で女性に圧倒的に多く、発症年齢は50歳代にピークがありますが、さまざまな年齢で発症します。
 細菌やウイルスなどの外敵から身を守るための免疫系が自分自身を誤って攻撃するようになってしまう自己免疫性疾患の一つと考えられています。
 様々な自己抗体(自分の身体の抗原に対する抗体)の出現や、自己反応性リンパ球(自分の身体の抗原に反応するリンパ球)の存在が原因と考えられますが、何故自己免疫が起こってしまうのかはいまだに解明にいたっていません。
 日本における患者さんの人数は2万人とされていますが、病院に受診していない人を統計的に推定すると30万人という説もあります。

シェーグレン症候群の分類

 自己免疫疾患には、全身にわたり影響が及ぶ全身性自己免疫疾患と、特定の臓器だけが影響を受ける臓器特異的疾患の二つがあります。全身性自己免疫疾患には、関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)に代表される膠原病がありますが、他の膠原病の合併が見られないタイプの「一次性シェーグレン症候群」と、他の膠原病に合併する「二次性シェーグレン症候群」に分けられます。60%が「一次性シェーグレン症候群」で、一次性は病変が涙腺、唾液腺などの外分泌線に限局する「腺型(70%)」と、病変が外分泌線だけではなく全身の臓器に及ぶ「腺外型(30%)」に細分されます。

シェーグレン症候群の症状

慢性炎症のために外分泌腺組織が破壊されてしまうために起こる涙、唾液の分泌量が減少つまり口や目の乾燥です。

目の乾燥(ドライアイ)

涙腺からの涙液の分泌量が減少するために、眼が乾く、異物感、眼の痛み、眼のかゆみなどの症状があらわれます。重度の場合は眼に入った異物を涙で洗い流すことができず、角膜や結膜が傷つき、視力が低下します。
ただしドライアイがあるからといってもかならずしもシェーグレン症候群というわけではありません。パソコンやテレビ、スマホ画面などのモニターを見続ける生活により、まばたきが減少して涙が乾きやすくなる、室内乾燥などの環境も原因になります。交感神経優位(緊張時)には減少するのでストレスにより涙の分泌が抑制されるのも一つの原因です。

口腔乾燥症(ドライマウス)

 唾液腺からの唾液の分泌量が減少するため、口が乾く、口がネバネバするといった口腔乾燥感があらわれます。ひどい場合には、口腔内の痛み、味覚異常なども出現します。また、唾液が減少するため、むし歯や歯周病が多発することが多くみらたれます。パンやおセンベイ(煎餅)などの「ぱさぱさしたもの」が食べにくい、食事中に水分を多くとる、長く話すと声がかれる、外出時水筒を手放せない、などがあります。耳下腺が腫れることもあります。ただドライアイと同様に、さまざまな原因でおきますので「口腔乾燥症=シェーグレン症候群」というわけではありません。
くわしくは口腔乾燥症(ドライマウス) 田中歯科医院をご覧ください。

それ以外の症状

鼻の乾燥・鼻血がよくでる、性交痛(膣の滑りを良くするバルトリン腺からの分泌の減少)などの外分泌線障害による症状があらわれることがあります。倦怠感や関節痛といった全身症状や、間質性肺炎、腎炎、神経症状、紫斑、紅斑などです。
皮膚乾燥や皮疹、紫斑などの皮膚症状や関節の痛み、リンパ節が頻繁に腫れることもあり、まれに悪性リンパ腫を合併することも。
 また、中枢神経・末梢神経障害を起こすこともあり、麻痺や痺れを起こす場合もあります。臓器の線維化により、間質性肺炎、間質性腎炎、間質性膀胱炎などを併発し、空咳や排尿障害など症状は多肢にわたります。

シェーグレン症候群の診断

1.涙腺の検査
涙液分泌量の低下を測定するシャーマーテストやローズベンガル試験、蛍光色素試験
乾燥性角結膜炎の有無
2.唾液腺の検査
唾液分泌量を測定するガムテストやMRIや唾液腺造影検査を行います。
3.口唇唾液腺生検もしくは涙腺生検による病理学的検査
口唇小唾液腺から組織を採取して生検組織を行い、でリンパ球浸潤があることを確認する
4.血液検査
抗SS-A抗体 抗SS-B抗体 (自己抗体の検出)SSはシェーグレン症候群(Sjögren’s syndrome)の略字です。
抗SS-A抗体は一次性シェーグレン症候群の約80%に検出され、感度が高い検査ですが、他の膠原病でも陽性となります。
抗SS-B抗体は一次性シェーグレン症候群の約35%に検出され、特異性が高く、抗SS-B抗体陽性の多くは乾燥症状を伴います。

シェーグレン症候群の治療

 残念ながらシェーグレン症候群を完全に治癒させる治療法はありません。しかし乾燥症状に対する対症療法でかなり改善されます。

ドライアイの治療

涙の補充には人工涙液や種々の点眼薬があります。粘液を産生する細胞を増やすムコスタ点眼薬があります。重症のドライアイに対して、乾燥症状を改善させるため「涙点プラグ挿入術」という外科的療法が行われることも。詳しくは近くの眼科医へご相談下さい。

ドライマウス(口腔乾燥症)への治療

食事内容に注意する

乾燥食品、香辛料、アルコール飲料は避けること
「からい」は、味覚でなく痛覚です。口腔粘膜を刺激してしまいます。好きな食べ物を制限されるのはつらいですが、ほどほどにしてください。乾燥したものは液体に浸して食べる、温度を食べやすい温度にする、などに注意して下さい。タバコは論外(早く販売禁止にするべき毒物です)。
 濃いアルコールは、水を吸う脱水力があります。ウイスキーのストレートやロックは避けるべきです。
 パイナップルとキウイは、タンパク質を溶かす酵素を含んでいます。少量なら大きな問題にはなりませんが、大量にはさけて下さい。

洗口剤に注意する

 口腔内を殺菌してくれる洗口剤が市販されていますが、アルコールを含有していたり、爽快感を得るために刺激性が強かったりとかえって、口腔粘膜を刺激してしまうタイプが多くくみられます。ご注意ください。浅草の歯科医院はこの病気のことをよく勉強しているので、特に当院でなくても大丈夫です。近くの歯医者さんに相談するのが確実です。ただお勧めできるのは、

バイオティーンのうがい液。保湿成分を配合した極めて刺激性の少ない、乾いた口を潤す保湿剤です。費用がかかるのが難点ですが、100円ショップなどで売っているスプレーに詰めて、口の中にシュっと吹きかけてやると経済的です。

歯ミガキに注意する

 歯磨き粉も、刺激性の強いものは避けた方が良いでしょう。ごく少量を、子供用の歯みがきペーストでも問題ありません。ハミガキも力をいれずに丁寧に。やっぱり近くの歯医者さんで指導してもらうのがベストです。
唾液減少により、ムシ歯や歯周病になりやすくなっています。ぜひ歯科のホームドクターも見つけて下さい。

ストレスや飲み薬に注意する

 唾液減少の原因に、ストレスや薬の副作用があります。普段飲んでいるお薬の中には、副作用として口の渇きが起こるものもありますので、主治医や薬剤師さんに聞いてみましょう。当歯科医院には薬剤師が常駐していますので、ご相談ください。

生活習慣など

適度の運動、散歩、園芸など楽しい身体を動かす趣味も大切です。
強い日光をさける。皮膚も弱ってます。。
自分ひとりで悩まないで下さい。力になってくれる人はいっぱいいます。日本シェーグレン症候群学会や、患者会として「シェーグレンの会」があります。
インチキ療法に注意:極端に高価な薬や治療法は疑って下さい。まずは主治医に相談です。

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