年齢を重ね、足腰が弱くなってくるとどうしてもベットに横になっている時間が長くなってきます。確かに、座っている状態は腰への負担が大きく辛いものです。
ただ、一日中ベッドに横になってしまうようになると、口腔機能も低下していきます。
 人間の頭は意外と重く、6kg ぐらいはあります。このボウリングの玉ぐらいの重さの頭を首の筋肉がしっかり支えています。四つ足の動物と違い、垂直方向に頭を支えているので脳を発達することができたのです。
 ですから、産まれたばかりの赤ちゃんはいわゆる頭が座っていない状態が半年ほど続きます。年をとり、寝たきりの状態が続き、首の力が弱くなってくると、頭を支えられずに、頭が前に下を向く格好が増えてきます。喉が締め付けられ、呼吸や食事がしにくくなります。
 可能であれば、車椅子などで座る姿勢もトレーニングなのです。座っているだけでも、地球の重力が頭を引っ張るので、首の筋力の低下を防ぐことができます。